パパンダオ天文台からのお知らせ

【5話】「Tian、お前はトラブルメーカーだ」の謎

皆さん、こんにちは! A Tale of Thousand Stars Japan FCです。絶賛放送中のドラマに字幕をつけています。

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以下一部5話までのネタバレを含みます。

5話の中で……

森の中にあるパパンダオ村から久しぶりに電波の通る街に下りてきたTian。そんなTianの元に、バンコクの友人Tulから連絡が。Tulは「今からチェンマイに行く」と言い始め、2人は久しぶりに再会することになります。

そんなTianとTulの後を追ってくる不吉な影が……。計量時にサバを読んでいた茶葉商人が、Tianにそれを暴かれた腹いせに追いかけてきた様子。そんなギャングからひとまず逃げおおせたTianとTul。そこでTulはこんなことを言います。

「お前がニックネームに従って生きてるって今確信した。Tian、トラブルメーカーだ」

EP.5[3/4]

Tianってどういう意味なの?

なるほど、Tianって名前は「トラブルメーカー」って意味なのか、と思った方もいらっしゃるかもしれません。そこで思い出されるのが2話での会話でした。はじめて学校の子供たちと会ったときに、Tianはこんなことを言っています。

「その……先生は……Tianって言う。Tian先生って呼んでくれ」

そうすると子供から「名前の由来は?」と聞かれます。別の子が「クレヨンだべ」。Tianは「違う、違うよ。こうやって書く。──「賢者」って意味だ」と教えます。

そう、Tianは「賢い人」という意味なのです。「เธียร」という風に書きます(Tianも板書していましたね)。

子供たちがやたらTianを「クレヨン先生」と呼ぶのは、クレヨンがタイ語でสีเทียนと描き、「Seetian」と発音されるから。要するに、クレヨンの最後の部分と、Tianの名前の發音が同じというダジャレみたいな発想です。

あれれ……ではTianが名前の通りトラブルメーカー、というのはどこから来た話なのでしょう?

タイの人に聞いてみた!

当FC設立時から親切にしていただいている、Mixをサポートしている団体BehindMix様に、この辺りの事情をお伺いしました。(教えていただきありがとうございます!)

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そうすると衝撃の事実が。

実はTianはバンコク時代に友人たちから、別のあだ名で呼ばれていたそうなんです。そのあだ名というのが「ล่อตีน(Lor Teen)」です。

なんでもかなり汚い言い回しらしく、「日本の方々に伺った話を紹介しますね!」とBehindMixさんに伝えると、「汚い言葉だから気をつけて」とご心配いただくほど。

この「ล่อ」は「引き付ける」という意味です。例えば「避雷針」をタイ語で書くときには「สายล่อฟ้า」になるそうなのですが、これは「雷を引き付ける棒」といったニュアンスみたいです。*1

後ろの「ตีน」は「動物の足」というような意味や「クソ野郎」という言葉にも使われる単語みたいです。

というわけで、友人たちから呼ばれるLor Teenというあだ名の意味が「足を運ぶ先々でトラブルを引き付ける奴」みたいな意味なんですね。

 

何か皆さんも字幕を見ていて気になったことがあったら、可能な範囲内で調べてみるので、ぜひお気軽にご連絡ください。(TwitterのDMは常に解放していますし、このブログにもお問い合わせフォームがあります)